
(ラグビー部監督)
私はラグビーの選手としてはすごく体が小さい方で、日本代表の中では下から二番目くらいでした。骨自体も細くて、まず体を作ることから始めなければならなかったんです。だから人一倍練習をして、疲れた後は余計な事は一切せずに、とにかく眠る。
これが私の健康の源になっていたと思います。今でも一日に9時間とか、10時間くらい睡眠をとるようにしています。
食事も、しっかりした体をつくるために、子供の頃には苦手だったニンジンやピーマンなども食べるようにして、今では好き嫌いは一切ありません。合宿所では食事の支給がありましたが、食べ残しをせずにしっかり食べる。それだけでは足りずに、コロッケを買って食べたりもしました。でも、こういう事は、普通の学生でも、みんなやることですよね。
ラグビー一筋の毎日で、怪我はしょっちゅうでした。腕を骨折したり、次は足を骨折したり・・・・。
でも、どんなに痛い箇所があっても、気持ちを集中させた時と
いうのは、アドレナリンが出て痛みを感じなくなるんです。試合なんてとても出来ないと思うような痛みでも、スタンドからの歓声がウワーッとなると、走れてしまうから不思議です。まさに心身一元。気持ちが勝れば、体もついてくるんです。
椎間板ヘルニアの手術をした時には、さすがに7ヶ月も入院しました。でもそれをきっかけに、私は筋繊維が細いということが分かったんです。ラグビーを続けるには、もっともっと体を鍛えなければ駄目だと言われて、それからは、今まで以上にトレーニングをして、プロテインも飲むようにしました。
すると、自分でもビックリするほどに、体がどんどん変っていきましたよ。走るのも速くなりました。しっかりとした、健康な体を作るために、自分で努力を積み重ねる。すると、必ず結果として返ってくるものなんですね。
今年はオリンピックイヤーです。多くのアスリートが世界を目指しますが、選手は一人ひとり、それぞれ良い部分というのは異なると思うんです。
だからこそ、選手と監督との関係は難しい。私が監督として一番大切にしていることは、選手との信頼関係です。この信頼関係を築くには、毎日グラウンドに通い詰めて、選手達と接する時間を少しでも長くすること。そして彼ら一人ひとりのプレーに対し、的確なアドバイスができるかどうか。それによって彼らは、自分の事をしっかりと見てくれていると感じ、信頼が生まれる。これは、チームが強くなるための大きな要素だと思うんです。
しかし最近では、若い人たちのスポーツに対する意識が変わってきているのかな、と感じることもありますね。負けたけど楽しめたからいい、といった雰囲気です。
でも、スポーツの楽しみというのは、ガムシャラに全力で練習して、勝ちにこだわり、それを手に入れた時の何にも代えられない喜びというものにあると私は信じています。
「夢に向かって」と言うと、少し大げさですが、一年の目標でも、一日の目標でも良い。選手と監督、皆で一丸となって、目標に向かって「やろう」という気持ちになれる。
何か失敗をしても「今度はこういうやり方をしてみよう」と、気持ちを切り替え、前向きになれる。それこそが、健康である証。私はそう思うんです。(談)