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季刊誌「お元気ですか」65号インデックス

文中の肩書は取材当時のものです。

骨粗しょう症の新対策について

骨粗しょう症は、骨の内部の構造が変化して骨の量が減少し、全身の骨が弱くなっていく病気です。加齢に伴って起こることが多く、国内の患者数は約1100万人と推定されています。

骨粗しょう症で骨が弱くなると、骨折が起こりやすくなり、骨折が原因で寝たきりになることもよくあります。そのため、骨粗しょう症が疑われる場合には、早めに治療を受けて骨折を防ぐことが重要です。

骨粗しょう症の初期には、自覚症状はほとんどありませんので、定期的な検査が必要とされます。
検査の方法には、骨密度の測定、エックス線検査、骨代謝マーカーがあります。
最近は多くの自治体で、50歳、55歳などの主に節目の年齢の女性を対象に骨量を測定する骨粗しょう症健診が実施されています。

女性の場合は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下に伴い骨量が減少するため、更年期にさしかかるころから、積極的に健診などを受けて骨量を測定することがすすめられます。

「若年成人(20~44歳)の平均値」の骨量を100%とし、80%以上は健康、70%未満は骨粗しょう症と診断されます。また、70%以上80%未満で骨折した場合も、骨粗しょう症と診断され、薬物療法が行なわれます。
昨年発表された「骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン」には骨粗しょう症ではないが薬物療法がすすめられる条件が示されます。
それは、骨量70%以上80%未満の閉経後の女性、および50歳以上の男性で、「過度の飲酒(1日に日本酒2合以上が目安)」「喫煙」「骨折の家族歴(両親のいずれかが、太ももの付け根を骨折したことがある)」のいずれかに当てはまる場合です。これまでは、実際に骨折が起きてから治療が行なわれるケースが多かったので、骨折の危険性の高い人に対して早めに薬物療法を開始することがすすめられています。

骨粗しょう症の治療薬としては、骨の破壊を抑える薬が主流になります。その他、カルシウム製剤、活性化ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤などがありますので、治療の際は医師とご相談ください。
骨粗しょう症の治療中は食事の注意も重要です。特に、食事からとるカルシウムが少ないと、骨からカルシウムが溶け出して体内で使われてしまいます。
新しいガイドラインでは、食事からのカルシウム摂取目標量を1日800mgと定めています。しかし、日本人のカルシウム摂取量は約500mgと目標量を下回っていますので、乳製品や大豆製品、小魚、青菜類などを毎日の食事に積極的に取り入れてください。
また、適度な運動もかかせません。骨粗しょう症の予防や治療の一環としては、骨に刺激を与えて骨量を増やす運動と、筋力を強化したり、バランス機能を改善させて転倒を予防するする運動がすすめられます。しかし、重症高血圧の人や、心肺機能に異常がある人などにはすすめられませんので、主治医にご相談ください。

保健師 折野 順子

 
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