季刊誌「お元気ですか」59号インデックス
※文中の肩書は取材当時のものです。
歯周病について
平成11年度歯科疾患実態調査によると、歯周病の初期である歯肉炎は15才から増え始め、45~54才では、44%以上の方がかかっています。歯肉炎と歯周炎をあわせた歯周病では35~44才で84%、45~54才で88%以上の方がかかっています。
歯周病は歯の表面につくプラーク(歯垢:細菌の塊)によっておこります。歯と歯肉の間にプラークがたまり、歯周ポケットができます。
歯石はプラークが石灰化して硬くなったもので、表面がザラザラしているのでその上からプラークがどんどん増加します。プラークがたまり歯周ポケットが深くなると歯肉に炎症がおき、やがて歯を支える歯槽骨も吸収されていきます。さらに進行すると炎症も強まり、歯がグラグラしてきます。治療で歯を保存できればよいですが、それができない状態だと抜歯となることもあります。
歯周病の直接的原因はプラークですが、その他の因子として、喫煙、糖尿病、女性ホルモンの影響(思春期、妊娠、更年期)、ストレスやストレスによる歯ぎしり、口呼吸、歯並びの悪さ、食生活習慣(やわらかく甘いものを好んで食べる)等があります。
歯周病は静かに進行しますので、下記の点に注意して口腔内を観察してみてください。
- 歯磨き時、歯肉から出血するか
- 歯肉の色が変わったり、腫れや膿が出たりしていないか
- 口臭は気になるか
- 1本でもグラグラする歯はないか
- 歯肉が下がって歯が離れてきているような感じはないか
- 歯並びや噛み合わせに変化はないか
- 食物が歯にはさまる、食物が噛み切れない等があるか
- 糖尿病にかかっているか
- 朝、起きた時に口の中がネバネバするか
- 冷たいものや熱いものがしみるか
思い当るところがあれば、歯科医院を受診しましょう。
個人差はありますが、3~6ヵ月毎に、歯科医院で歯と歯肉の状態をみてもらいましょう。歯石がたまっていたら、除去してもらいます。歯石の除去は、歯磨きだけでは難しいので歯科医院で行なってもらいます。
自分に合った歯磨きの仕方も習いましょう。自分では磨けているつもりでも磨き残しがあることがあります。
正しい歯磨きはプラーク除去に有効です。
歯ブラシを小刻みに動かし、歯を1本1本磨くつもりで行なってください。
歯磨き粉は少量にし、つけすぎないようにしましょう。歯並びの悪い方や磨き残しが多い人は、電動歯ブラシを使うのも一手です。歯間ブラシやデンタルフロスの併用も有効です。薬剤配合のうがい薬もあります。
食事は規則正しくバランス良く食べ、繊維質やビタミンCもたっぷりとりましょう。
歯が痛くなったら歯科受診するという時代は終わったようです。身体も健康診断を受けるように、歯や歯肉も定期的に健康診断を受けましょう。
長寿の時代、なるべく長く自分の歯で食事を楽しみたいものですね。
(保健師 澤橋 悦代)