人間ドック用語解説 | 心電図検査

検査所見についての解説
心臓は血液を送り出すポンプの役割をしています。
心臓の筋肉(心筋)は生体の電気的変化により作用しており、心電図は心筋を流れる電気を調べる検査で、心臓の脈の変化(不整脈・心拍数の異常)、心臓の大きさや向きがわかります。心臓を養う血管(冠状動脈)の異常(心筋梗塞・狭心症)の診断には、運動負荷心電図が必要です。
所見について
洞性頻脈
脈が100/分以上ある状態で、緊張・運動・発熱などで脈は増加しますが、病的な原因を除外する必要があります。交感神経緊張や甲状腺機能亢進症などが疑われる場合があります。
洞性徐脈
脈が50/分以下の状態で、運動習慣のある人に良く見られますが、40/以下の場合は病的な原因も考えられます。副交感神経緊張亢進や甲状腺機能低下症などが疑われる場合があります。
洞性不整脈
脈の間隔が一定でない状態ですが、洞結節(ペースメーカーの役割をする部分)から正常な刺激が出ているので、通常は特に心配ありません。
上室性期外収縮
洞結節からの刺激が通常より早期に発生するため、心臓の収縮が不規則になります。数が少なければ心配ない事がほとんどです。
心室性期外収縮
通常の電気の流れで心臓が収縮するのではなく、心室がいわば勝手に収縮する不整脈です。過労などのストレスが原因となることもありますが、数が多いと治療の対象になります。
右脚ブロック
右脚ブロックはよく見られる異常で、心筋へ電気が流れる行程(脚)の右側の一部に流れにくい箇所がある(ブロックされている)変化ですが、ほとんどの場合心配ありません。
左脚ブロック
脚の左側の一部に電気が流れにくくなっている状態ですが、右脚ブロックと異なり心筋や冠動脈の異常で出現する事が多く、要経過観察もしくは精密検査が必要です。
房室ブロック
洞結節から出た電気的刺激が、心房を経て心室に伝わる際の流れがうまくいかない状態です。放置しても良いⅠ度の房室ブロックから治療が必要な完全房室ブロックなどまで、いくつかの段階があります。
心房細動
洞結節から刺激がないのに、心房が小さな興奮で震えている状態です。この興奮の一部が心室へ適当に伝わるために、不規則に心室が収縮します。長い間続くと除去が困難です。また脳血栓の原因にもなり治療を要します。
左室肥大
心臓の筋肉が厚くなるか心臓自体が大きくなるなどして、電圧が高くなった状態です。高血圧症やスポーツ心臓でも見られます。
WPW症候群
心房と心室の間に、通常のものとは別に電気が流れる副伝導路があり、そのために心室が早く興奮しやすい状態です。心配ないものがほとんどですが、発作性頻拍などの不整脈の原因になることがあります。
狭心症
心臓の筋肉や組織に栄養を送っている冠状動脈が狭くなって血液の流れが悪くなり、心筋が酸素不足になった状態です。発作時には一般的にST部分の低下が見られますが、発作がない時は正常に戻ります。負荷心電図などの検査が必要です。
心筋梗塞
冠状動脈などがつまり心筋が壊死をおこした状態が心筋梗塞です。発作時にはST部分が上昇し、その後に異常なQ波や深い下向きのT波が現れるなど、時間の経過とともに特徴的な変化が現れます。広範囲な梗塞では、直ちに生命に危険な状態になりますので、早急な治療が必要です。

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